マメチュー先生とトビーくんを見かけるイチイさん。
どの職業でもプロフェッショナルにお仕事をする人は沢山います。
でも全員がそのレベルにいる訳ではない。
今まで見てきたアマチュアレベルの薬剤師とは、一線を画すマメチューに興味を抱いているイチイさん。
今やコンビニより多い薬局の数。それなのに町に薬局が出来てもあまり喜ばれないと言われています。
必要だからあるはずなのに。
それではいけないと思いながらも、頼りにならない、努力をしない薬剤師が存在するのも事実です。
医療関係のお仕事は、日々進歩をしているで勉強をし続けなければならない。
ミスをする事も、許されない。
なのにも関わらず、薬剤師の仕事をする上で、責任感を持たない人も残念ながらいるのです。
イチイさんは薬局・薬剤師の噂を集め、時折調査に行っています。
患者さんにもしっかり薬局・薬剤師を見分けて、かかりつけ薬局を選んで欲しいと思っています。
「A薬局の調査」
質問に全く答えてくれない薬剤師
(まぁ、適当な説明するよりはハッキリ分からないと言う方がマシか。)
ブツブツ言いながら圧を消し、調査に向かうイチイさん。
本来、生まれながらの態度デカ男。そして本来、薬剤師に向いている性格ではない。彼も一応は努力しているようです。
噂の薬局には無愛想でも無ければ、愛想が良いわけでもない薬剤師が、ボンヤリ立っていた。
「すいません、この薬の事なんですが」
質問した途端、表情が曇る。
そして後ずさりする薬剤師。
「実は僕血圧高いんすけど、この風邪薬って飲んで平気なやつですかね?」
・嘘のようなホントの話です・
(どこ行くんだよ)
質問した途端、店の奥に入ったっきり出てこない薬剤師。
「何それ?人として変。お前みたいな人間との対応の仕方、分からん……あっ!もしかして下痢?ああ、分かる!なら仕方ない。我慢出来ねぇよなぁ。何なんだろうな。すぐ“こんにちは”しようとすんじゃねぇよ、肛門も。こういうとこ、人間作る時もうちょっと考えた方が良かったと思うよ、俺」
この間のこと。
ポ村の村長がわざわざうちの薬局に頼みに来た。
「評判のいい薬局ですよね。指導がきちんと行き届いているのでしょう。図々しいお願いで恐縮ですが、ポ村の薬剤師の指導もお願い出来ませんか?」
人の……指導……
「出来ねぇよ。あんな人間だったら。いや、下痢なら仕方ないけどな。そうでなくても、患者から逃げるっていう発想力凄いけどな。ある意味、凄い度胸だけどな。だいたいいい人材ならうちの薬局が欲しいって。手っ取り早くヘッドハンティングしたい位だよ」
まんまと巣穴から出て来た獲物。
「ひいぃい~!」
走って再び店の奥へ駆け込む薬剤師。
「…………」
キミ、野生の薬剤師なの?
山でひっそり暮らす、子鹿ちゃんと一緒なの?
「下痢、大変すね。下痢止め薬選んであげましょうか?僕」
もし下痢じゃないんだったらさ。
もうちょっと勉強しましょうよ!
お互いに。