マメチュー先生の調剤薬局

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ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

ポあね旅行中 その1

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朝から何度もポいもの部屋を覗きに来るねこ。

確かにねこさんというものは、トイレやお風呂などを覗きたがる習性がある。

 

ポにゃちゃんもたまにしか開けないクローゼットや、シンク下の収納部分などを開けると、一緒になって覗き込んでいます。覗いたあとは、中に入りたがる。

 

靴箱とかも覗いては、入りたがりますね。

外出するから靴箱を開けているのに、すたすたと靴箱に入っていかれると正直困ります。

ポにゃちゃんが邪魔で靴、取り出せないんですよね。

なにしろ無理やり取ろうとすると、爪を出したねこの手がちょこちょこと伸びてくる。

猫型ロボットのように、靴箱から未来にでも行こうとしているのでしょうか。

ねこさんたちが狭い所に入ろうとするのを見ていると、その先に秘密の通路があるような気がしてなりません。もしあるなら秘密にしないで、一緒に連れて行って欲しい。

望み通り狭い所に入れてあげないと、入れてくれるまでしつこくしつこくわめき続けているねこ。待ち合わせの時間に遅れるとかなのでしょうか。

 

 

「む?」

再びポいもの部屋を覗きに来たポにゃちゃん。

ポにゃちゃんがポいもの部屋を覗く時は、クローゼットなどに入りたがる時と意味が違うようです。

 

どうやら気になることがある時、不安なことがある時とかに、覗きに来る傾向があるみたい。

 

 

そうそう、今日は朝からポあねがお出かけしているのです。

 

「おねにゃん、いないにゃわ」

というか数日間旅行に行っていて、帰ってきません。

 

ポあねはポにゃちゃんがまだ眠っている早朝に出て行きました。

このねこさんはポあねが帰ってくる時は反応するのに、お出かけの時は無反応。

もしかしたら、いなくなったことに気付いていないのかもしれません。

目やに

「おねにゃん?」

一部屋、一部屋お部屋を回り、ポあねを探すポにゃさん。

 

おトイレにもお風呂にも押し入れにもいない。

もちろん靴箱の中にもいない。

 

ポにゃさんにはいつもポあねが愛用している靴が、一つなくなっていることになど、気付くことは出来ないのです。

 

ポにゃちゃんは相変わらず、ポあねだけが大切なようです。

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今までずっと、ポにゃちゃんはポあねとふたりだけで暮らしていました。

ポにゃちゃんの世界にはポあねしかいなかったのです。

ポにゃちゃんの生涯に必要なのはポあねだけ。

ポあねが旅行に行った日も、いつも通り夜には帰って来ると思っていたのでしょう。

 

でも夜遅くになっても、次の日の朝が来てもポあねはポにゃちゃんの世界にはいません。

「おねにゃん…」

 

続きます